イベントレポート:BUFF bar vol 06 『ベンチャーキャピタルでのコミュマネの役割とは?』
こんにちは、BUFF事務局の青栁です。
8月30日(金)にBUFF Bar vol 06 『ベンチャーキャピタルでのコミュマネの役割とは?』を開催しました。
BUFFでは毎月コミュニティーマネージャーたちがお酒を片手に日々感じる課題や悩みの共有と学びをシェアするBUFF Barを開催しています。
今回はテーマにあわせて、参加者の過半数がベンチャーキャピタル関係者でした。ベンチャーキャピタルのコミュマネならではの話が飛び交う面白い会になりました。
ベンチャーキャピタルのコミュマネの役割
イベントに参加してベンチャーキャピタルのコミュマネの役割が見えてきました。
ベンチャーキャピタルのコミュニティは、投資先・投資者・自社の協力者といった人々で構成されており、状況に応じて投資先に必要な人物の紹介、投資家が求める投資先を探すなど、ニーズに合わせてコミュニティマネージャーが柔軟に対応しなければなりません。
【ベンチャーキャピタルのコミュニマネがすること】
・投資先、投資者、協力者のコミュニティ作り
・コワーキングスペースなどの施設周りの管理
・アクセラレータプログラムの開催
・自社の採用活動
・投資先の業界研究
・イベントの開催 etc
文章で書くのは簡単ですが、複数の企業が作り上げたコミュニティなので規模が大きく管理が難しいことがわかりました。
ディスカッションで上がった話題を一部ご紹介します。
人数が多いコミュニティの管理方法
投資先、投資者、アクセラレータプログラムの新規参加者・卒業生など様々なステークホルダーがコミュニティにいるため、コミュニティ管理が難しいという声が多かったです。また、担当者が転職したため過去にどのような人がいたかの把握が難しくなったという声もありました。
今回これらの問題の解決策で出た例として
① Facebookのカスタムリストを活用する
Facebookのカスタムリスト機能で経験・出身・所属等に友達をカテゴリーに分けて管理して、必要に応じて検索できる環境を作ると、特定の人に情報のシェアがしやすくなるのだとか。
② 古株の人との雑談で把握
コワーキングスペースを運営されている方は、手が空いた時には、昔から利用している古株の人に雑談を心掛けているとのこと。古株の人との雑談でコミュニティの変化や新規入会者の特徴を聞くことができるそうです。
イノベーションが起こしやすい環境づくり
コミュニティをどのように運営すればイノベーションが起こる環境が生まれるのか、という話題でも盛り上がりました。
印象に残った方法として
① 通過儀礼で環境を作る
コワーキングスペースを運営されている方は、施設の利用希望者に、スペースの利用料金が安い理由や運営目的、施設利用時にすべきことをまず説明し、これらに同意するかを聞くとのこと。しっかりと同意してもらうことで、利用者は積極的に活動してくれるそうです。また、貢献度が高い人には特別なサービスをするなどして、コミュニティへの貢献を後押しもするということでした
② 具体的数字でコミュニティを評価する
参加者の多くが独自のコミュニティ評価基準を作っていました。
「コミュニティメンバーのSNS投稿をシェアしてくれる人数」
「新規入居者の紹介数」
「会員同士間での人の紹介数」
「信頼できる行為の数」 etc
様々な基準を作りコミュニティを可視化することで、イノベーションが起こりやすい環境を作るのに役立てているようです。
③ 参考になる論文
代表の加藤からは、Googleが研究したコミュニティに関する論文が紹介されました。イノベーションが起きやすいチームの人間関係や、アイデアが生まれやすい人の特徴などコミュニティ運営の参考になる内容の論文です。
論文に関する記事(英語): https://hbr.org/2018/11/better-people-analytics
今回ベンチャーキャピタルのコミュマネの声が聞ける貴重な体験になりました。上がった話題はベンチャーキャピタルだけではなく、コミュニティ運営であれば遭遇する問題だと感じました。また、コミュマネが集まることで様々な視点でコミュニティを捉えているため、視野が広がる良い機会になりました。
イベントは最後まで盛り上がり、会話が尽きませんでした!